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コラム




フィリピンの行商人

籐(ラタン)の家具

その家具屋は籐できた家具や椅子テーブルなどを満載してうちの呼び鈴を鳴らした。
「パンガシナンから家具の販売にやってきました。見ていただけないでしょうか?」
家具は全部ハンドメイドで自分で作ったとのことだった。
まあまあできはよかったので一つ買うことにした。家具はそんなに珍しいものではなかったが、それを運搬してきた物に驚いた。
なんと少し筋肉質の大きなツノの生えた白い牛だった。その背中に一本のロープでくくりつけられていた。神技だった。
ラタンはたしかに軽いものだが20個もつんで200kmも離れたパンガシナンから牛の背中に乗せてやってきたのか?
日本だったらサーカスに出るような曲芸を涼しい顔してやってのけたこのペア(家具職人と牛)に天晴れと言いたかった。
1

その2

毎日一回ベルはなった。その鈴の音に子供たちは沸き立った。縦1m横30cmメートル、高さ70cmくらいの立方体に木製の車輪を付けた車を押しながら、麦わら帽子をかぶりタオルを首からぶら下げた色の黒い子供たちのアイドルはやってきた。
人呼んでアイスクリームおじさん!
直径4cmぐらいの小さいアイスクリームディスペンサーで、ひとすくい5ペソだった。日本だとコーンかカップが選べるのだが、フィリピンではパンディサール(テーブルロールのようなフィリピンのパン)だった。パンにアイスクリームを挟むアイデアは見事だった。味は昔あったタマゴアイスに似ていて懐かしかった。