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フィリピンの神業職人

フィリピン人は、すごく手先が器用だと私は思う。 
例えば、缶詰で比較してみよう。日本だとたいていは、プルトップ型の金具がついていて、それを引くとワンタッチ、手間いらずで開缶できる。 
だがフィリピンの場合はそうはいかない。サリサリストアで売っているような缶詰には、そんな機能は普通付いていない。
そしてうちには缶きりがないときどうするか? 正解は庖丁で開けちゃう。でした。
まず庖丁となにかたたくものを用意します。先端のとんがっている部分を缶に当てて柄の部分を叩きます。のみと金つちの要領です。
そうすると庖丁が缶に刺さって1cmぐらい切れ目がはいったところで、今度は円にそって庖丁で切っていく。
いがいに簡単に切れます。
また栓抜きなんかなくても使い捨てライターを使ってあけたりそれもなければ、歯であけたりします。
日本では何でも物にあふれていて、それ専用の道具がありますが、彼らの生活はいたってシンプルで、そんな道具は持ち合わせないことがおおいのです。
それゆえにアイデアが豊富で他のものを代用したりしてうまくやっています。
ある日私は車の鍵をなくしてしまいました。そしたらほどなくして、鍵を作る職人がやってきました。
日本だと鍵のシリンダーの部分に番号があり、その番号で鍵の形がわかるようなシステムになっているのですが、ここではそんなやりかたはしませんでした。まず鍵穴を覗き込んで、左手にはまだけっずっていない鍵をもち、右手にはやすりを持って、鍵
穴を見ながら、まるで画家が似顔絵をかくようにコピーしてしまったのです。
しかも所要時間はたったの5分、めにもとまらない早業でした。ご存知のように鍵は精密さが要求されるので、1mmでも誤差があると鍵は開きません。それをやすり一本で作ってしまうマジックのような作業でした。
私は帰り際に、「すばらしい腕だ。こんなことができるんだたら、日本にいけば、たくさんお金を稼げるよといったらとても喜んでいました。




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